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米川 出; 川俣 陽一; 戸塚 俊之; 赤坂 博美; 末岡 通治; 吉田 英俊
Fusion Engineering and Design, 71(1-4), p.11 - 15, 2004/06
被引用回数:5 パーセンタイル:35.25(Nuclear Science & Technology)UNIXを基本としたワークステーションとVME-busシステムから構成されるJT-60制御系は1991年の改造以来、先進プラズマ制御実験をはじめとする数々のプラズマ実験において重要な役割を果たしてきた。JT-60の制御系を統括する全系制御設備は、旧式の制御用計算機とCAMACシステムで構成されていたが、上記の改造により、プラズマ制御系は0.25ミリ秒の超高速でプラズマの位置形状同定,制御,表示を行っている。またJT-60を構成する各設備の制御系も全系制御設備と同様に旧式の制御系からワークステーションとVME-busシステムという組合せを基本としたシステムへの改造を逐次、進めている。現在、JT-60は、放電時間の伸長作業と同時に制御系の改良・開発が行われている。これまでの制御系の開発・改造と、現在行われている改造・開発計画について、その概要を報告する。
米川 出; 川俣 陽一; 戸塚 俊之; 赤坂 博美; 末岡 通治; 栗原 研一; 木村 豊秋; JT-60Uチーム
Fusion Science and Technology (JT-60 Special Issue), 42(2-3), p.521 - 529, 2002/09
被引用回数:5 パーセンタイル:34.58(Nuclear Science & Technology)この論文では、JT-60大電流化改造後(1991年)のJT-60制御システムの進展、及び数々の制御系の改良について、JT-60設計当初の考え方を含めて述べる。JT-60制御系は、構造的には階層構造を有し、機能面では分散制御の特徴を備えている。制御系を構成するハードウエア機器としては、当初はCAMACインターフエース、現在ではVME-busシステムを採用している。プラントの運転,監視を行うシステムはCAMACハイウエイとイサーネットを通信手段として用いている。プラズマ放電シーケンス制御は、VME-busシステムとタイミングシステムから構成されるシステムによって実行される。実時間プラズマ制御系とマンマシンインターフェースシステムは、これまで、JT-60の実験の進展に合わせて、継続的に改良されてきている。
松田 俊明; 戸塚 俊之; 次田 友宣; 大島 貴幸; 坂田 信也; 佐藤 稔; 岩崎 慶太*
Fusion Science and Technology (JT-60 Special Issue), 42(2-3), p.512 - 520, 2002/09
被引用回数:3 パーセンタイル:23.41(Nuclear Science & Technology)JT-60データ処理システムは多くの計算機からなり、進展する計算機ネットワーク技術を利用した近代化が進められている。最新のCMOS技術を用いた主計算機は放電あたり約550MBのデータを処理する。FDDI付ギガビットイーサネットスイッチがデータ量の増加により導入された。CAMACシリアルハイウェイドライバーVME bus用を用いたワークステーションで多くのミニコンの更新を実施した。JT-60データ解析システムはデータベースサーバと解析サーバからなり、ともにUNIXサーバである。全系データベースと計測データベースからなる実験データベースがデータベースサーバ内に保管され、解析サーバ上のさまざまの解析ツールでそれを利用する。遠隔協力においても、遠隔からのJT-60への実験参加,遠隔解析のため同様のシステムが用意され、1996年より使用されている。
戸塚 俊之; 赤坂 博美; 末岡 通治; 高野 正二*; 米川 出
Fusion Engineering and Design, 60(3), p.409 - 414, 2002/06
被引用回数:2 パーセンタイル:17.03(Nuclear Science & Technology)JT-60の実験開始以来、全系制御設備の放電制御計算機システムとして使用してきた16ビットミニコンピューターを更新した。新しい放電制御計算機システムはWSとVME-busで構成する分散処理型計算機システムとした。機能分担として、WSは、ネットワークとの接続性,ファイルシステムの管理,プログラム開発の容易性から、JT-60各設備との通信や各種演算処理,データ収集等を分担し、VME-busは、リアルタイム処理に適していることから、放電シーケンスの実行とハードウエア信号の入出力処理及び一部更新できず残るCAMACとのインターフェースを分担するものとした。このシステム更新により、データ収集等が高速となり、実験が効率的になった。また、機能追加や変更に容易に対応でき、JT-60改修後の放電制御システムの改造にも十分対応できる性能を備えたものとなった。
松田 俊明; 次田 友宣; 大島 貴幸; 坂田 信也; 佐藤 稔; 岩崎 慶太*
Fusion Engineering and Design, 60(3), p.235 - 239, 2002/06
被引用回数:5 パーセンタイル:34.58(Nuclear Science & Technology)JT-60データ処理システムは多くの計算機からなり、進展する計算機ネットワーク技術を利用した近代化が進められている。本システムにおいては、最近、3つの大きな変更があった。VMEbusを利用した高速データ収集システムFDSが大容量データ記録システムTMDSを拡張するために開発された。現在、3台29チャンネル構成である。TMDSはミニコンと5秒サンプリング用6MBのメモリ6チャンネルからなるが、VMEbusを利用したシステムに更新された。その他、マイコン付補助クレートコントローラは、VMEbusのドライバを用いたワークステーションで更新され、数Tバイトの生データを保管しているカートリッジテープライブラリの更新のためデジタルリニアテープ(DLT)ライブラリが導入された。
高野 正二*; 赤坂 博美; 戸塚 俊之; 米川 出
NIFS-MEMO-36, p.443 - 446, 2002/06
JT-60保護インターロックCAMACシステムは、JT-60プラント機器の保護動作を行うハードワイヤードシステムとは別に、非標準事態信号及びその保護動作状態を運転員に通知するためのものである。本システムを構成するCAMACモジュールは製造後約18年が経過しており、維持管理が困難になりつつある。一方、上位のJT-60プラント運転状態を監視する運転系計算機システムは、ワークステーションへの更新が検討されている。そこで、本システムについても新運転系計算機システムと整合をとり、VME-busシステムへの更新を計画した。新たな保護インターロックVME-busシステムは、高速演算プロセッサ(MVME2604)とI/Oモジュールを搭載したVME-busシステムで構成し、ソフトウェアは従来の機能を維持した。本システムの開発にあたっては、システムの動作状態を通知すること、入力信号模擬装置を製作し動作確認を行うなどの工夫をした。本研究会ではシステム構成及び工夫点について報告する。
岩崎 慶太*; 佐藤 稔; 松田 俊明
NIFS-MEMO-36, p.479 - 482, 2002/06
プラズマ計測に用いられるJT‐60 データ処理設備はCAMAC モジュールを使用して各計測装置の制御と計測データの収集等を行っている。その中核となるマイクロプロセッサ付補助クレートコントローラACM‐A はJT-60 の放電シーケンスに同期して装置の制御、設定、監視等を行うマイクロコンピュータ付CAMAC モジュールである。しかしこのシステムのハードウェア,ソフトウェアの調整を行うには構築当初の特殊な技術が必要になるため、システムの汎用性を図りWS(UNIX )化した経緯について報告する。
赤坂 博美; 末岡 通治; 高野 正二*; 戸塚 俊之; 米川 出; 栗原 研一; 木村 豊秋
JAERI-Tech 2001-087, 109 Pages, 2002/01
1985年の実験開始以来使用してきた放電制御計算機システムを、2001年3月に、ワークステーションとVME-busによって構成する分散型制御システムに更新した。ワークステーションは、VME-bus及びJT-60各設備との通信と放電制御における演算処理を分担し、リアルタイム処理に適しているVME-busは放電シーケンス制御を分担するものとした。この更新により、放電制御システムの制御機能及び信頼性が向上するにとどまらず、今後のJT-60の改造にも充分に対応できるものとなった。4月からの運転は順調に行われ、データ収集速度は従来の約2倍になったことを確認した。本報告書では、新放電制御計算機システムの機能,開発上の工夫及び初期運転結果についての詳細を述べる。
水橋 清; 宇野 定則; 千葉 敦也; Kitchen, R. L.*; 高田 功; 田島 訓
JNC TN7200 2001-001, p.80 - 83, 2002/01
原研高崎イオン照射施設(TIARA)のタンデム加速器は、平成3年11月より稼働を開始し、今日までさまざまな研究に利用されてきた。旧制御系はVME-busモジュールで構成されたコンピュータシステムで、加速器及びビームライン機器とのインターフェイスにCAMACを用いて制御を行っていた。この制御系で使用していた主要機器のサポートが切れ、入手ができなくなったことや通信系のトラブルが多くなり、加速器の円滑な運転が困難になってきたため平成13年1月より制御系の更新を行った。新制御システムはパーソナルコンピュータ6台で構成されており、各々Ethernetでネットワークされている。今回の更新では、コンピュータの他に幾つかの操作機器の更新や新設、そして制御ソフトにも機能を追加した。本研究会では、旧制御系と新制御系の概要と新制御ソフトウェアの機能について報告を行う。
松田 俊明; 次田 友宣; 大島 貴幸; 坂田 信也; 佐藤 稔; 小岩 素直*; 青柳 哲雄*
Fusion Engineering and Design, 48(1-2), p.99 - 104, 2000/08
被引用回数:7 パーセンタイル:46.88(Nuclear Science & Technology)JT-60データ処理システムは多くの計算機からなり、進展する計算機ネットワーク技術を利用した近代化が進められている。本システムにおいては2つの大きな変更があった。主計算機が最新のCMOS技術を用いた互換機に更新され、ほぼ同一性能で、消費電力及び使用空間が大巾に削減された。又、FDDI付のギガビット・イーサネットのスイッチが導入された。これは、データサーバと主計算機及び多くのデータ収集用ワークステーションの高速接続に使用される予定である。その他、データサーバ,VMEbusを利用した高速データ収集システム,CICU(CAMACインタフェース制御装置)がワークステーションを利用して整備された。
木村 豊秋; 栗原 研一; 川俣 陽一; 秋葉 賢一*; 高橋 実; 寺門 恒久; 芳野 隆治
Fusion Technology, 32(3), p.404 - 415, 1997/11
本論文は、JT-60Uプラズマ電流・位置形状制御システムに関するレビューである。JT-60U制御システムでは、縦長非円形ダイバータ・プラズマの高速平衡制御にVMEバス、CAMAC、イーサネットなど最新のディジタル技術を応用している。0.25msの制御周期を有するフィードバック制御ループ全体の遅れ時間は、水平磁場コイル用電源の応答遅れを含めて1.3msである。本制御システムでは、プラズマ電流や水平位置などの平衡パラメータの非干渉制御のため、マトリックス・ゲインを用いた多変数制御を採用している。また、より柔軟な制御のために「アルゴリズム番号プレプログラム」の概念を新たに導入した。本レビューでは、このようなプラズマ制御システムに関する幾つかの事例を示した。さらに、高度な監視や制御のために開発したプラズマ断面実時間可視化システムについても言及した。
木村 豊秋; JT-60チーム
16th IEEE/NPSS Symp. on Fusion Engineering (SOFE '95), 1, p.724 - 729, 1996/00
JT-60Uでは実験炉ITERの設計に必要なデータベースを得るため、また、準定常状態で高性能の炉心規模プラズマを得るため、様々な物理・工学プログラムが実施されてきている。各装置・設備では、ボロン化処理による本体真空容器壁調整の効率向上、BCを表面コーティングした炭素繊維強化黒鉛タイルのダイバータ板への採用による不純物低減、VMEバスの高速制御システムによるプラズマ制御機能の向上、高速イオン挙動研究のためのイオンサイクロトロン共鳴周波数帯高周波パワーの増強等、種々の開発が進められた。また、現在負イオンNBI加熱装置の開発や閉ダイバータへの改造が進められている。本発表では、主に最近2年間のこうしたJT-60U各装置・機器の開発内容、並びにこれらによるシステム性能・運転効率向上に基づいた世界最高の核融合三重積の達成等JT-60Uの運転における進展について述べる。
宇野 定則; 田島 訓; 高田 功; 水橋 清; 大越 清紀; 貴家 恒男; 久保田 芳男*; 河野 和弘*
第7回タンデム加速器及びその周辺技術の研究会報告集, 0, 4 Pages, 1994/00
原研高崎第2期加速器(400kVイオン注入装置、3MVシングルエンド加速器)の制御システムは、各制御コンソール上のワークステーション(W.S)とX端末からVMEbusCPUを介して現場に設置されたPLC(Programmble Logic Controller)とEthernetによって通信をしながら加速器の制御・監視を行っている。W.SのGUI(Graphical User Interface)にはX Window(OSF/motif)を採用しており、オペレータはウインド上からマウスまたはキーボードを使用して運転に必要な操作を行う。また、任意の制御対象機器を選択してロータリエンコーダで制御値の増減を行うアサイナブル・シャフトエンコーダも設置されている。本発表では、制御系の概要と操作方法および機能の紹介などを行う。
木村 豊秋
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 352, p.125 - 127, 1994/00
被引用回数:1 パーセンタイル:27.61(Instruments & Instrumentation)大型核融合実験装置JT-60の制御システムは、16ビットのミニコンピュータ、マイクロコンピュータやCAMAC規格のインターフェイスから成る計算機システムである。本システムは、完成後10年近くを経過し、この間実験運転の進捗に対応してシステムの改良が加えられてきた。特に、2年余り前には、JT-60の大電流化改造に対応して、プラズマ制御系はVMEバス・システムを応用したマルチプロセッサ・システムに、また、中央運転のマン・マシン・インターフェイスはワークステーションを用いたネットワークシステムへと改造が図られた。また、現在、VMEやネットワーク技術の応用範囲をサブシステム・レベルの制御系にまで拡張することを計画している。本講演では、JT-60Uの制御系の性能向上やソフトウェアの開発環境の改善を図るための、これら最新の計算機技術であるVMEやネットワークの応用について述べる。
戸塚 俊之
JAERI-M 93-158, 36 Pages, 1993/08
大型核融合装置JT-60の制御系におけるデータ収集・伝送システムは、CAMAC規格の機器を用いて構成されている。しかし、このシステムは、その完成から10年近くを経過し、最新の32ビット・マイクロコンピュータを利用したシステムに較べ性能やプログラム開発環境の点で明らかに劣ったものとなっている。この点を改善するため、VME-busモジュールの高速マイクロコンピュータとCAMACシリアル・ドライバを用いたデータ伝送システムを導入することを計画している。これに対応してVME-busシステムに組み込まれたマイクロコンピュータ上で動作するCAMACハンドラーの開発、及びシリアル・ドライバの機能確認、データ伝送性能の評価を行った。本開発の結果、プログラム開発が容易で、十分な処理速度を有し、信頼性の高いデータ伝送システムの構築ができる見通しを得た。
川俣 陽一; 栗原 研一; 木村 豊秋; 高橋 実
JAERI-M 90-005, 30 Pages, 1990/02
JT-60全系フィードバック制御システムにおけるデータ転送には、プラズマの位置・形状制御のための実時間でのデータ入出力機能とプラズマ放電後の結果データの収集機能がある。JT-60の大電流化改造後の非円形ダイバータプラズマの垂直位置制御には、この「フィードバック制御システム」の制御周期をより短かくし、また、大量に発生する結果データの効率的な転送が必要となる。このため、現状のミニコンピュータシステムに替えて32ビットの高速マイクロプロセッサを搭載した汎用バス(VME-bus)システムを導入することにより解決を図ることを考えた。その際、CAMACハイウェイでネットワーク化されている既存の計算機システムとのデータ通信は不可避であるが、この通信性能は未確認の部分が多い。本報告書は、このデータ通信の性能確認や問題摘出を行った試験について記述したものである。